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ｶﾝﾄﾘｰｴｯｾｲ
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2003/11/08号
キャンドル
お風呂の中で、キャンドルをつけるのが大好きだ。
こんなふうに書くと すごく優雅に聞こえてはずかしい。
‘無性にイライラする日は、キャンドル片手にお風呂場へ立てこもるのが好き！’と言ったほうが正直・・・
「絶対入って来ないでよ！電話がかかっても、取り次がないでよ！！」
家族にそう言い放って、キャンドルに火をともしながら湯船につかる。
はじめのうちは 心を見透かされたかように、炎も激しく揺れているが、真っ暗な中で、黙って静かに炎を見つめていると、だんだんだんだん気持ちが落ち着いてくる。
わたしが落ち着いてくるから、炎も静かになるのか、炎が静かになるから わたしも落ち着いてくるのか、そのへんは微妙。
しばらくして炎の燃える音が聞こえてくるようになれば、完全復活。
ゆっくりと湯船からあがって、また現実の世界へもどる。
キャンドルは わたしの精神安定剤。
どんな薬よりも、ハートによく効く。
先日 清里で泊まったペンションのお風呂にも、キャンドルが置いてあった。
「よろしかったら電気を消して、お楽しみください。」と、オーナーにおっしゃっていただいたので、さっそく使わせてもらった。
１日を楽しく過ごしたあとに見るキャンドルの炎は また格別。
いつもとは違うやさしい炎に癒されて、充実感が２倍にも３倍にも膨らむ。
キャンドルは わたしの精神安定剤。
どんな薬よりも、ハートによく効く。
もっともっとキャンドルを使ってみたい。
リビングに花を飾ったり、食後にコーヒーを飲むみたいに、日々の生活のなかで、ごく自然にキャンドルを使えるようになりたい。
ふーか
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